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会社四季報「指標等」を解説!ROE・ROAもよくわかる!

会社四季報

こんな悩みはありませんか?

  • 株式投資に使えるくらい、会社四季報を読み解けるようになりたい!
  • 会社四季報の【指標等】の読み方が知りたい!

会社四季報の「指標等」は、株主が現在の投資に対するリターンと、今後の株価の動向を予想する際に使います。

銘柄選定における重要指標となるROE(自己資本利益率)や、ROA(総資本利益率)をはじめ、設備投資や研究開発をどの程度行っているかが分析できます。

株式投資家の多くが注目する指標であるため、銘柄選定においても非常に重要です。

本記事は、会社四季報の「指標等」の読み方について解説します。

会社四季報の【指標等】

会社四季報 指標等

赤枠内の【指標等】を拡大したものが以下です。

会社四季報 指標等

【指標等】は、株主が現在の投資に対するリターンと、今後の株価の動向を予想する際に使える指標です。

では、各項目について解説していきます。

決算期

【指標等】の右側にある<連20.3>は、いつ時点での財務諸表かを意味し、2020年3月時点での財務商標であることを表しています。

<連20.3>の<連>は連結決算を意味しています。

  • 連:連結決算(日本基準)
  • ◎:連結決算(米国SEC基準)
  • ◇:連結決算(国際会計基準<IFRS>)
  • 単:単独決算(日本方式)
  • □:単独決算(国際会計基準<IFRS>)

重要指標|ROE

ROE(Return On Equity)とは、自己資本に対してどれくらい利益を上げたか?を表す財務指標のことです。日本語では「自己資本利益率」と訳されています。

自己資本とは、文字通り自分(自社)の資本であり、現金・株式・不動産・車などが含まれ、銀行からの借り入れなどの借りているものは含みません。

ROEの計算式

ROE=当期純利益÷自己資本

会社四季報には、「実績ROE」と、「予」とついた「予測ROE」の数値が書いています。

予測ROEは、会社四季報が算出した予想当期純利益を、直近決算の自己資本で割って算出したROEが記載されます。

特に、欧米の投資家は、ROEを銘柄選びの重要な基準として使っています。

ROEは「自分が投資した金額に対して、どれだけの利益を生み出してくれるのか?」を読み解く判断材料になるので、次に紹介するROAよりも海外の投資家の判断材料にされる傾向があります。

重要指標|ROA

ROA(Return On Assets)とは、資産に対してどれくらいの利益を上げたのか?を表す財務指標のことです。日本語では「総資本利益率」と訳されています。

ROAは、自分(自社)の資本に加え、銀行からの借り入れなどの借りている「負債」も含みます。

ROEとの違いは、ROAは「負債」も含む点です。

ROAの計算式

ROA=当期純利益÷総資産

ROAの数字が高いほど、負債も含んだ総資産を使って、どれくらい効率的に利益を獲得しているのかを計ることができます。

ここがポイント!

ROAは、負債を含んだ総資産を使って計算しているので、ROEが低くROAが高い場合は、銀行借り入れなどの「負債」を使って出している利益が大きいと分析できます。

会社四季報には、「実績ROA」と、「予」とついた「予測ROA」の数値が書いています。

予測ROAは、会社四季報が算出した予想当期純利益を、直近決算の総資産で割って算出したROAが記載されます。

ROAの詳しい計算方法や、ROAの目安はこちらの記事で詳しく解説しています。

調整1株益

調整1株益とは、市場に流通していない潜在株式を含めて計算された、1株あたりの利益のことです。

つまり、潜在株式も含めた全ての株式が、すべて発動したとしたとき、1株当たりの利益がどうなるかを表した指標です。

さらに詳しく!

一般的に、証券取引所で流通している普通株式は、購入と同時に株主になります。

一方で、潜在株式は、普通株式の取得や転換できる権利や、契約などによって潜在的に増加する可能性のある株式のことをいいます。

現時点では発行されていない、ストックオプションや転換社債型新株予約権付社債などの株式のことをいいます。

会社四季報の【業績】欄に記載される「1株益」は、潜在株式を含んでいないため、【業績】欄の「1株益」よりは低くなります。

会社四季報の調整1株益には、「ー」が記載されることがありますが、潜在株式が存在しない会社・潜在株式を非公開の会社・転換社債の利息減少により、調整1株益が通常の1株益よりも高い場合、純利益がマイナスの場合には「ー」と表示されます。

最高純益

最高純益とは、その会社が獲得した過去最高の純利益のことです。

1年を超えた決算期は除かれます。( )内の年月が決算期です。

設備投資

設備投資とは、「有形固定資産」「無形固定資産」の2つの設備投資への合計額を表します。

  • 有形固定資産:店舗・工場・機械などの設備への投資額
  • 無形固定資産:商標権・特許・ソフトウェアなどへの投資額

会社四季報では、実績の「設備投資」と、会社四季報が予想した「設備投資」が書かれています。

設備投資の金額が大きいということは、今後の事業拡大、事業の展開に積極的と判断することができます。

株主からすれば、自分が応援して投資した企業が、事業拡大に積極的であれば株価が上がる可能性が期待できます。

また、設備の工事をしている段階で算出するため、最終的に設備投資の金額が変動する可能性があります。

また、「億」の表示は億単位を意味し、特に付記がない場合は100万円単位になります。「・・」は、未公開または未算出を意味します。

減価償却

減価償却とは、「有形固定資産」と「無形固定資産」に投資した場合に、原価を基準として年間で按分した金額を示しています。

つまり会社四季報の「減価償却」とは、「設備投資」のうち今期支払うべき費用が計算されています。

減価償却は、いままで投資した設備に対してかかるものなので、過去事業投資に積極的に取り組んでいたかを示す指標です。

会社四季報には、実績の「減価償却」と、「予」とついた「予測減価償却」の数値が書いています。

研究開発

研究開発とは、新商品の開発をするための技術・開発・試験のための人件費・原材料費・研究装置の購入費などの合計額のことです。

研究開発の重要度は、業種によって変わります。

製薬会社の場合は、研究をメインにして事業をしているため、研究開発の数字が高くなる傾向があります。

一方、小売業・不動産業・物流業などは他業種よりも低い傾向になります。

また、保険業・金融業では、さらに他業種よりも低い傾向にあるため、会社四季報には書かれていない場合もあります。

会社四季報では、実績の「研究開発」と、四季報担当者が予想した「研究開発」が書かれています。

まとめ この記事が30秒で理解できる!

この記事では、会社四季報の【指標等】について解説しました。

【指標等】には、ROE・ROAなどの「資産に対する利益」や、新たに投資した「設備投資」、減価償却、研究開発が書いています。

【指標等】を見ることで、「株主が投資した資金がどのような事業に使われているのか」を計ることができます。

つまり【指標等】は、現在の投資に対するリターンと、今後の株価の動向を予想する際に使うことができます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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Taiki

サラリーマン兼ライター。投資の情報をブログを通して発信します。日本の金融リテラシーの教育場になることが目標。現在は、物流業界に勤める会社員の傍ら、投資を初心者に向けてわかりやすく解説しています。

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