税金

【5分でわかる】相続税の計算方法|相続税の対象となる財産とは?

相続税の計算

こんな悩みはありませんか?

  • 相続税の計算方法が知りたい!
  • 「どんな資産が相続税の対象になるのか?」が知りたい!
  • 子どもはいくら相続税がもらえるのか?」が知りたい!
相続税って、いくら納税するものなの?
相続税は財産を相続する人数によって変わってくるんだよ。これから相続税の計算の仕方について解説するね!
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相続は人生に何度も経験することではないため、税金の計算方法を知らない方が多いでしょう。

相続税が思ったよりも高額で、納税時に支払えないといったトラブルになるケースもあります。

そのようなトラブルを避けるためにも、「どれだけ相続税を支払うのか?」を把握しておくことが大切です。

この記事では、相続税の計算方法、相続税の対象となる財産について解説します。

相続税によく似た贈与税についてはこちらの記事で詳しく解説しています。参考にしてください。

相続税とは?

相続税とは、被相続人(亡くなった方)の遺産を受け継いだ場合にかかる税金です。一定の金額を越すと税金が発生し、金額が大きくなると納税額も増えていきます。

相続税の納付期限は相続の開始の翌日から10か月後つまり、亡くなった日の10ヶ月後です。

ここに注意!

財産を相続してから、相続税の支払いまでに時間が空きます。その間に相続した預貯金などを使いこんでしまい、相続税が支払えなくなるケースがあるので注意しましょう。

相続とは、故人が生前に所有していた財産を一定の関係にある人に移転することです。一定の関係にある人を法定相続人と呼び、法定相続人以外に財産を相続させる場合は、遺言書により「遺贈」という形で財産を渡すことができます。

法定相続人とは、配偶者と血族です。配偶者は必ず相続人になり、子や両親などの血族は、優先順位が高い人が相続人になります。

優先順位血族の種類
第1順位子および代襲相続人
第2順位両親などの直系尊属
第3順位兄弟姉妹および代襲相続人

さらに詳しく!

直系尊属とは父母、祖父母など自分より前の世代で、直通する系統の親族のことです。

代襲相続人とは、相続人となる子や兄弟姉妹が、被相続人よりも先に亡くなった場合に、その者に代わる相続人のことです。

遺言書を書かなければ、財産は法定相続人が相続するということですね!
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相続する財産について

亡くなった方から引き継ぐ財産にも、相続税の対象となるものとならないものがあります。

相続税は、相続税の対象となる財産の合計額に対して、税金がかかります。

相続税の対象となる財産
種類詳細
不動産宅地、山林、畑などの農地
敷地権や借地権
地上権などの権利
区分建物、駐車場、倉庫、借家権
金融財産現金、預貯金、株式、投資信託、公社債
その他電話、自動車、家具、ゴルフ会員権、リゾート会員権、著作権、商標権、特許権、骨董品、入院保険金

相続税の対象となる財産には、不動産や現金以外にも、自動車や家具も含まれます

基本的に相続財産については、1点ずつ財産を評価しますが、こまごまとした家具や書籍、衣服などは、1点ずつ財産を評価していたら大変な労力がかかってしまいます。

そこで、1単位の評価額が5万円以下と想定されるものに関しては、一世帯事に一括して評価することができます。

その場合、それらをまとめて「家財一式」としてだいたいの金額で全部の評価額を計算します。

評価額は、評価した当時の売却価格や買い取り業者の査定価格をもとに算出します。
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相続税の対象とならない財産
種類詳細
祭祀承継されるもの墓地、暮石、仏壇、仏具
死亡保険金500万円 × 法定相続人」で計算した金額までは非課税。それを超えた分は課税対象。
死亡退職金上記死亡保険金同様、「500万円 × 法定相続人」で計算した金額までは非課税。それを超えた分は課税対象。

相続税の計算方法

ここからは、相続税の計算方法の説明です。

基本的な考え方は所得税と似ており、金額に応じて税率が変わります

所得税の計算方法が先に知りたい方は、所得税とは?を参考にしてみてください。

STEP1. 基礎控除額を求める

相続税は、基礎控除が受けられます。

基礎控除額を超えた分が課税対象となり、基礎控除額以下の場合は非課税です。

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

計算例

法定相続人が3人の場合

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円

つまり、相続財産が3,000万円以下だった場合は、相続税が発生しないってことだね!
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STEP2. 遺産の総額を求める

土地や建物、預金などの財産から、借入金や未払金などの債務を引き、正味の遺産額を求めます。

計算例

貯金:5,000万円、土地:4,000万円、借入額:500万円の場合

正味の遺産額 = 5,000万円 + 4,000万円 − 500万円 = 8,500万円

STEP3. 課税遺産額を求める

正味の遺産額(STEP2の金額)から基礎控除額(STEP1の金額)を引いたものが、課税遺産の総額となります。

計算例

基礎控除額:4,800万円、正味の遺産額:8,500万円

税遺産額 = 8,500万円 − 4,800万円 = 3,700万円

つまり、この例だと3,700万円に対して、相続税が計算されるってこと!
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STEP4. 各相続人の課税価格を求める

各相続人の法定相続分に応じて、遺産分配の取得額を計算します。

相続人の組み合わせ法定相続分
配偶者のみ全ての財産を受け継ぐ
配偶者と子の場合配偶者:1/2、子:1/2
子が複数人の場合は財産の1/2を均等に分配
配偶者と直系尊属の場合配偶者:2/3、直系尊属:1/3
直系尊属が複数人の場合は財産の1/3を均等に分配
配偶者と兄弟姉妹配偶者:3/4、兄弟姉妹:1/4
異父兄弟や異母兄弟の法定相続分は、全血兄弟の1/2です。
子のみ全ての財産のを受け継ぐ
直系尊属のみ同順位が複数人いる場合は均等に分配
兄弟姉妹のみ異父兄弟や異母兄弟の法定相続分は、全血兄弟の1/2です。

計算例

課税遺産額:3,700万円、配偶者1人、子2人

  • 配偶者の課税価格額 = 3,700万円 × 1/2 = 1,850万円
  • 子1の課税価格額 = 3,700万円 × 1/4 = 925万円
  • 子2の課税価格額 = 3,700万円 × 1/4 = 925万円

STEP5. 相続税の総額を求める

相続税率の速算表を用いて、各相続人の相続税を求め、その後総額を求めます。

課税価格税率控除額
1,000万円以下10%0
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超え55%7,200万円

計算例

配偶者の課税価格額:1,850万円、子1の課税価格額:925万円、子2の課税価格額:925万円

  • 配偶者の課税額 = 1,850万円 × 15% − 50万円 = 227.5万円
  • 子1の課税額 = 925万円 × 10% = 92.5万円
  • 子2の課税額 = 925万円 × 10% = 92.5万円

相続税の総額 = 227.5万円 + 92.5万円 + 92.5万円 = 412.5万円

STEP6. 各相続人の相続税を求める

相続税の総額を各相続人で分配し、各相続人の相続税を求めます。

計算例

相続税の総額412.5万円を法定相続分で分配

  • 配偶者の相続税 = 412.5万円 × 1/2 = 206.25万円
  • 子1の相続税 = 412.5万円 × 1/4 = 103.125万円
  • 子2の相続税 = 412.5万円 × 1/4 = 103.125万円

ただし、配偶者の取得した遺産額が1億6,000万円以下の場合は、税額控除を利用すれば相続税が免除されます。

実際の相続税は以下のようになります。

相続額

  • 配偶者の相続税:0
  • 子1の相続税:103.125万円
  • 子2の相続税:103.125万円
「配偶者の相続は優遇されている」ってことですね!
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相続税を抑えるためには

相続は、金額が大きいだけに、相続税の金額も大きくなってしまいます。

そのため、節税方法として生前贈与の活用をおすすめします。

生前贈与とは、相続が発生する前、つまり「生前」に相続の対象となる財産を、贈与する仕組みです。

その場合、相続時に受け継ぐ財産が少なくなり、節税になります。

詳しくは別の記事で書きますが、生前贈与では年間110万円までを何年にもわたって贈与することで節税することができます。

仮に相続発生前の10年間で生前贈与を行えば、1,100万円の節税効果になるのでおすすめです。

まとめ この記事が30秒で理解できる!

相続税とは、亡くなった人の遺産を、受け継いだ場合にかかる税金です。

基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を越えると、その超過分に税金が発生します

不動産や金融財産だけではなく、家財や車も相続税の対象になることを覚えておきましょう。

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ライター未経験ながら2020年ブログ執筆開始。税金や就業規則の記事を担当しています。 とっつきにくい分野のため、わかりやすい言葉で解説することを心がけてます。

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