こんな悩みはありませんか?
- 古物商許可を取得するべきかどうか知りたい
- 古物商許可を取得しないことによる罰則を知りたい
転売やせどりを行う上で、場合によっては「古物商許可」を取得する必要があります。
古物商許可を取得せずにせどり・転売行為を行うと、刑罰の対象になることもあるので、必ずルールに則って行いましょう。
この記事は、古物商許可の概要や罰則内容について解説します。
売上が1円も上がらなくても、中古品を販売しただけで罰則対象になるので、該当する方は必ずこの記事をご確認ください。
それでは、本編をどうぞ!
せどり・転売行為で違法になるケースは「転売はすべて違法?4つの法律違反ケース」で解説していますので、併せてご覧下さい。
【2020年9月更新】転売はすべて違法?4つの法律違反ケースを解説!
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目次
古物商許可とは
古物商とは、「古物営業法」に規定される古物を、事業として売買または交換する業者・個人を指します。
リサイクルショップやメルカリなどで、中古品の家電・本・ゲーム・ファッションアイテムなどを購入して、Amazonやメルカリなどで販売するイメージです。
簡単にいえば、中古品を買って、販売する際には古物商許可が必要になります。
「古物営業法 第1条」により、古物商許可の目的が以下のように定義されています。
第一条
この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規則等を行い、もって、窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする。
引用:古物営業法
万引きされた商品や盗品の売買・換金を未然に防いだり、盗まれた商品をすぐに発見するために作られたのが本来の目的です。
古物とは
古物とは、「古物営業法 第2条第1項」において、以下のように定義されています。
第二条1
この法律において「古物」とは、一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。
引用:古物営業法
つまり、小売店などから購入した商品は、自分の手に渡った瞬間に、使用の有無に関わらず古物という扱いになります。
また、古物営業法施行規則第2条により、古物は13種類に分類されています。
古物の13種類
- 美術品類
- 衣類
- 時計・宝飾品類
- 自動車
- 自動二輪車及び原動機付自転車
- 自転車類
- 写真機類
- 事務機器類
- 機械工具類
- 道具類
- 皮革・ゴム製品類
- 書籍
- 金券類
古物商許可を取る必要がある方
リサイクルショップや骨董品、中古車屋、金券ショップなどと言った古物の売買や交換、レンタル業として行うことを「古物営業」と言い、古物営業を行う場合は「古物商許可(古物商許可証)」が必要です。
さらに具体的に言うと、以下のような方は古物商許可が必要になります。
古物商許可が必要なパターン
- 中古品を買い取って売る方
- 仕入れた中古品を手直しして売る方
- 仕入れた中古品の使えそうな部分だけ売る方
- 商品を預かって、売れたら手数料を貰う方
- 仕入れた中古品をレンタルする方
- 中古品を別の品物と交換する方
基本的に中古品を購入して利益を上げる方は、古物商許可が必要といえます。
古物商許可が不要な方
古物商は、中古品を購入して利益を上げる場合に必要となるため、以下の場合は不要です。
古物商許可が不要なパターン
- 自分で使用するために購入したものを売る場合
- 無償で貰ったものを売る場合
- 海外から購入したものを売る場合
- 自分が売った相手から、その商品を買い戻す場合
せどり・転売を行う方の中には、海外から商品を仕入れて販売する方もいますが、その場合は古物商許可は不要となっています。
古物商における新品の定義
新品や未使用の商品を転売する場合は、古物商許可は不要です。
メーカーや小売店等から直接新品の商品を仕入れ、Amazon等で販売する場合は古物商許可をとらなくても問題はありません。
ただし、古物営業法における新品の定義は注意が必要です。
単に一度も使用していなければ「新品」と言う訳ではなく、メーカーや小売店から一度でも消費者の手元に渡った商品は、新品未使用であっても「古物」として扱われます。
分かりやすく、2つの例を用いて説明します。
例1
Aさんがヨドバシカメラでゲーム機を購入し、購入したゲーム機を未開封のままメルカリに転売した。
例2
Aさんが例1で購入した新品未使用のゲーム機を、Bさんがメルカリで購入し、そのままAmazonに転売した。
この場合、Aさんは古物商許可は不必要ですが、Bさんは古物商許可が必要です。
ヨドバシカメラやヤマダ電機などの小売店で売られている商品は、新品として扱われるからです。
しかし、BさんはAさんがヨドバシカメラで購入した商品を購入しているため、新品未使用であっても古物として扱われます。
Aさんが購入した段階で、一度消費者の手に渡っているので、Bさんは古物商許可を取得しなければなりません。
売上何万円から古物商許可が必要なの?
結論からいえば、売上に関わらず古物を転売目的で買い付ける行為を行うなら古物商許可が必要です。
古物商の本来の目的が、万引きされた商品や盗品の売買・換金を未然に防ぐなどの犯罪防止の観点で作られているため、売上は関係ありません。
仮に赤字でも、古物をAmazonで販売して売れなくても古物商許可が必要になります。
古物商許可を申請しないことによる罰則は?
古物商許可を申請しないで実刑になります。
3年以下の懲役または100万円以下の罰金、もしくは両方が科せられます。
古物を販売する行為自体は非常に簡単にできてしまいますが、あまりにも重いペナルティが課せられるので、該当の取引を行う場合は古物商は取得しましょう。
最後に この記事が30秒で理解できる!
今回は、古物商許可の概要や、古物商許可が必要となる場合などについて解説しました。
リサイクルショップや骨董品、中古車屋、金券ショップなどと言った古物の売買や交換、レンタル業として行うことを「古物営業」と言い、古物営業を行う場合は「古物商許可(古物商許可証)」が必要です。
以下のような方は、古物商許可が必要です。
古物商許可が必要なパターン
- 中古品を買い取って売る方
- 仕入れた中古品を手直しして売る方
- 仕入れた中古品の使えそうな部分だけ売る方
- 商品を預かって、売れたら手数料を貰う方
- 仕入れた中古品をレンタルする方
- 中古品を別の品物と交換する方
新品を転売するや、海外から中古品を仕入れる場合は、古物商許可は不要です。
とはいえ、疑わしきは罰せられる可能性もあるので、せどり・転売を行う方は古物商許可を取得すると安心でしょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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