税金

事業所税とは?間違えやすい事業税との違いについて解説

こんな悩みはありませんか?

  • 事業所税について知りたい
  • どの市区町村で事業を行うと事業所税がかかるのか知りたい
  • 事業所税の計算方法や免税点について知りたい

法人が支払う税金として事業所税があります。その名称から法人事業税と混同混同されやすいですが、全く別の税金です。

法人事業税は所得や資本金に応じて課される税金ですが、一方で事業所税は事業規模に応じて課される税金です。

本記事では事業所税の課税対象となる事業や計算方法について解説します。

事業所税とは

事業所税とは、東京都23区や政令指定都市などの特定の市区町村に事業所がある企業に課せられる税金です。事業所税の使い道は大都市の環境整備や改善事業に限られている目的税です。

事業所税の納付期限は、事業年度の終了日から2ヶ月以内です。事業年度の終了日が3月31日なら、納付期間は4月1日から6月30日までの2ヶ月です。金融機関やコンビニで支払うことができます。

事業所税が課税される市区町村は以下の表からご確認ください。

北海道札幌市、旭川市
東北地方秋田市、仙台市、新潟市、郡山市、いわき市
関東地方東京都23区、三鷹市、武蔵野市、宇都宮市、前橋市、高崎市、さいたま市、川口市、川越市、所沢市、越谷市、市川市、千葉市、船橋市、松戸市、柏市、八王子市、町田市、横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、藤沢市
中部地方富山市、金沢市、長野市、岐阜市、名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、春日井市、豊田市 、静岡市、浜松市
近畿地方四日市市、大津市、大阪市、堺市、豊中市、吹田市、高槻市、枚方市、守口市、東大阪市、神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市、明石市、姫路市、京都市、奈良市、和歌山市
中国地方岡山市、倉敷市、広島市、福山市
四国地方高松市、松山市、高知市
九州地方福岡市、北九州市、久留米市、長崎市、熊本市、大分市、宮崎市、鹿児島市、那覇市

事業所税の計算方法

事業所税は事業所の床面積や、従業員の給与総額に応じて税額が決まります。所得に応じて課される法人事業税とは異なるので注意しましょう。

事業所税の税額は以下の式で求められます。

事業所税 = 資産割 × 従業者割

資産割とは事業者用家屋の床面積に応じて課税されます。税額は床面積1平方メートルにつき600円です。

従業者割とは従業員の給与に対して課税されます。税額は従業者の給与総額の0.25%相当です。

免税点

事業所税には中小企業の負担を軽減するために免税点が設定されています。免税点以下になった場合は事業所税は課税されません。

資産割の免税点は、年度末時点での各指定都市内における事業所床面積の合計が1,000平方メートル以下である場合です。

従業者割の免税点は、年度末時点での各指定都市内における従業者の合計が100人以下の場合です。

非課税

資産割の算定において、非課税となる部分があります。例えば従業員の福利厚生のためにある食堂や喫茶室、売店などが該当します。また、社宅や社員寮などの居住用施設、仮事務所や仮小屋などの継続性のない施設も非課税です。

ただし、制服の着用が義務付けられている施設や、休憩室が会議室に利用されている場合は非課税とならないので注意しましょう。

同様に従業者割の算定において、以下の対象者は給与総額から控除されます。

  • 労働時間が正規従業者の4分の3以下のアルバイトやパートタイマー
  • 無給の役員
  • 役員以外の65歳以上の人
  • 役員以外の障害者
  • 中途退職者
  • 派遣社員

 

事業所税の計算例

事業所床面積2,000平方メートル、従業者数90人の法人

従業者数は従業者割の免税点以下の90人なので、資産割のみ計算します。
事業所税 = 600円 × 2,000平方メートル = 120万円

 

事業所を新設・廃止した場合

事業所を新設・廃止した場合は、その日から1ヶ月以内に申告書を自治体に提出します。新設日・廃止日は営業開始日・終了日ではなく、原則として賃貸借契約期間の開始日・解約日です。

事業所を新設・廃止した場合の事業所税の資産割額は、事業所を設置していた期間に応じて月割りで課税することになります。

例えば、事業年度が4月1日から翌年3月31日の法人が、6月10日に事業所を新設した場合は
新設した事業所の床面積 × 9ヶ月/12ヶ月

事業年度が4月1日から翌年3月31日の法人が、6月10日に事業所を廃止した場合は
廃止した事業所の床面積 × 3ヶ月/12ヶ月

で資産割額を計算します。

同一事業所の借り増し・一部解約した場合

資産割の算定期間の中途で同一事業所の床面積が増加または減少した場合は、算定期間末日の事業所床面積で資産割の計算を行います。

例えば、事業年度が4月1日から翌年3月31日の法人が、現在借りている事業所床面積1,500平方メートルについて、6月10日に500平方メートル借り増しした場合、事業所床面積2,000平方メートルとして資産割の計算を行います。

免税点を判定する会社の単位は?

複数の法人を経営しているグループ会社の場合、免税点の基準となる床面積や従業者数を法人ごとに判断するか、グループ会社全体で判断するかが問題になります。

原則は法人ごと

事業所税は原則、一つの法人ごとに資産割・従業者割の算定を行います。

ただし、この原則に従うと事業の一部を子会社等の別の法人にしてしまえば、事業所税が課税されなくなってしまうという問題が発生します。このような不均衡を避けるためにみなし共同事業という単位で考えることがあります。

みなし共同事業

みなし共同事業とは、事業を行う個人または法人に特殊関係者が存在していて、さらに同一家屋内で事業を行なっている場合に共同事業とみなし、事業所床面積と従業者数を合算して免税点の判定を行う制度です。

以下に該当する場合は特殊関係者となります。

  1. 納税者又は特別徴収義務者の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹
  2. 1以外の親族で、納税者若しくは特別徴収義務者と生計を一にする、または納税者若しくは特別徴収義務者から受ける金銭により生計を維持しているもの
  3. 2以外の納税者または特別徴収義務者の使用人その他の個人で、納税者又は特別徴収義務者から受ける金銭により生計を維持しているもの
  4. 1、2以外の納税者又は特別徴収義務者に金銭その他の財産を提供してその生計を維持させている個人
  5. 納税者または特別徴収義務者が同族会社である場合に、その判定の基礎となつた株主または社員である個人及びその者と4に該当する関係がある個人
  6. 納税者または特別徴収義務者を判定の基礎として同族会社に該当する会社
  7. 納税者または特別徴収義務者が同族会社である場合において、その判定の基礎となつた株主または社員の全部または一部を判定の基礎として同族会社に該当する他の会社

具体例を用いてみなし共同事業の場合の税額の計算方法を解説します。

事業所床面積従業者数給与総額
法人A600㎡80人3億円
法人B500㎡30人1億円

法人Bが法人Aの特殊関係者(法人Aと法人Bは相互で特殊関係者ではない)で、同一家屋内で事業を行なっているとする。

判定対象区分免税点の判定課税標準税額
法人A資産割600㎡ + 500㎡ > 1,000㎡600㎡36万円
従業者割80人 + 30人 > 100人3億円75万円
法人B資産割500㎡ ≦ 1,000㎡課税なし0円
従業者割30人 ≦ 100人課税なし0円

上記の例のように同一家屋内に関係会社が何社も存在する場合は注意しましょう。

まとめ この記事が30秒で理解できる!

事業所税とは、特定の市区町村に事業所がある企業に課せられる税金で、納付期限は事業年度の終了日から2ヶ月以内です。

事業所税の税額は以下の式で求められます。

事業所税 = 資産割 × 従業者割

資産割は事業所床面積に応じて課税され、従業者割とは従業員の給与に対して課税されます。

事業所税には中小企業の税負担を軽減させるために免税点が設定されています。ただし、みなし共同事業に該当する場合は免税点の判定に注意が必要です。

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TKG

ライター未経験ながら2020年ブログ執筆開始。税金や就業規則の記事を担当しています。 とっつきにくい分野のため、わかりやすい言葉で解説することを心がけてます。

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