こんな悩みはありませんか?
- ネットワークビジネス(MLM)の報酬プランが難しくてわからない
- 自分が登録しているネットワークビジネスの会社の報酬プランは稼ぎやすいの?
ネットワークビジネス(MLM)の勧誘を受け、いざ報酬プランの説明を聞いても、一発で理解できる方はなかなかいませんよね。
もう少し詳しく聞きたいと思っても、紹介者に聞くと猛烈な勧誘にあいそうで億劫に感じる方もいるでしょう。
私自身は、ネットワークビジネスの説明会に40社近く参加し、年間で150名以上のネットワークビジネスの会員から話を聞いているため、有名な会社の報酬プランは把握しています。
この記事では、ネットワークビジネスの報酬プランの種類と仕組みについて解説します。
実は、ネットワークビジネスの報酬プランは3種類だけ押さえておけば、ほとんどの会社のプランをカバーできます。
それでは、その3種類のプランの仕組みを解説していきます。
続きを見るMLM(ネットワークビジネス)に誘われた!3つのメリットと4つのデメリットを解説
目次
ネットワークビジネス(MLM)の報酬プランとは?
ネットワークビジネスは、特定商取引法第33条の『連鎖販売取引』で規定されるMLM(マルチレベルマーケティング)の手法で販路を拡大するビジネスモデルです。
「マルチ商法」と呼ばれる場合もあり、「ネットワークビジネス」「MLM」と同じ意味で使われていると考えて間違いありません。
特定の会社の製品やサービスを購入することで会員(販売員)となり、会員がまた別の会員を誘い組織を拡大し、製品やサービスの販路を拡大していきます。
組織を拡大していくことにより、商品・サービスの流通が拡大し、会社は利益を上げる訳なので、組織を拡大した会員には「報酬」が支払われます。
会社や組織により、この報酬の呼び名は、ボーナス・コミッションなどと呼び方が変わります。
この報酬を得る仕組みを「報酬プラン」と呼び、各会社ごとに報酬プランのシステムが異なります。
報酬プランの概要
会社は組織を拡大し、会社の売上に貢献した会員に報酬を支払うため、組織を拡大するほど報酬額が上がります。
下の図を見ると、会員Aは、会員B・会員C・会員Dを勧誘し組織を拡大しており、会員Dがさらに会員Eを勧誘しています。
この状態だと、会員Eは会員Dの組織になりますが、会員Dは会員Aの組織に所属するため、間接的に会員Eは会員Aの組織に所属します。
つまり、会員Aは、会員B・C・D・Eからの組織報酬を得ることができ、一方で、会員Dは会員Eからの組織報酬を得ることができます。
組織人数の多い会員Aが、もっとも組織報酬が大きくなるのが一般的なネットワークビジネスの報酬プランの考え方です。
報酬プランは大きく分けて3つ
ネットワークビジネスの報酬プランは、主要な「ブレイクアウェイ」「ユニレベル」「バイナリー」の3種類だけ押さえておけばいいでしょう。
ポジション(用語解説)
ネットワークビジネス(MLM)に会員登録を行うと、「ポジション」を持つことになります。
会社によってはポジションを1つと言わず、複数持つことができる場合もあります。
複数ポジションを持つことで、売上が上がったときの報酬は増えますが、その分費用がかかるので注意です。
報酬プラン「ブレイクアウェイ」
ブレイクアウェイとは、ネットワークビジネスの歴史の中で最初に生まれた報酬プランです。
そのため、歴史と伝統のある日本アムウェイ、三基商事、ニュースキンジャパンなどがブレイクアウェイを採用しています。
ブレイクアウェイは、会員のつくる組織が拡大し、売上が一定数を超えるチームが現れると、その会員の組織は独立(ブレイクアウェイ)します。
独立したあとは、そのグループからの報酬はなくなりますが、そのぶん会社から独立お祝い金のような別の報酬が入るようになります。
ブレイクアウェイの仕組みは、独立するリーダーを育て上げていくことが重要となります。
メリット
- 独立者が増えれば、タイトルが上がり大きな収入が期待できる
デメリット
- 一度上がったタイトルを維持するには、独立者がタイトルを落とさないように、商品の過剰買い込みをしてしまう場合がある
報酬プラン「ユニレベル」
ユニレベルは、ピラミッド上に組織を大きくしていくシステムで、フロントラインのレベル1ラインを無制限に増やせるのがポイントです。
ユニレベルは、自分が誰かを紹介した場合、その人を1段目(レベル1)、続いてその人が誰かを紹介したら2段目(レベル2)、更にその人が紹介を出したら3段目(レベル3)…という形で配置されます。
基本的に、組織全体が報酬の対象になるので、報酬の面で無駄が出にくいという特徴があります。
ただし多くの企業では、報酬が入ってくる上限を設けており、大抵は何段目まで(ほとんどの場合5~7段目)と制限があります。
また段数ごとの報酬のパーセンテージが異なっており、段数が増えるほど報酬が低くなる仕組みを採用しているところが多いです。
会社によりますがほとんどの場合、自分の直接の紹介は、無制限に並べることができるのも大きな特徴です。
1段目の人たちを筆頭に、それぞれの組織を「系列」と呼び、系列が多いほど収入が得やすい形になっています。
たくさんの紹介を出せる人が特に収入を得やすいため、個人戦と表現されることもあります。
メリット
- 一人紹介するだけで収入が入ってくる
- 自分の紹介が多いほど収入が上がる
デメリット
- 自力で組織を作っていくため、個人の営業力が求められる
- 段数制限の先に営業力を持つ人が入ってきても、自分の収益にほとんどプラスにならない
報酬プラン「バイナリー」
バイナリーの「バイ」とは2を意味しており、基本的に全員が2系列で組織図を作っていくプランになります。
報酬の計算は、1段目に左と右に2人しか配置できず、以降は左グループ・右グループそれぞれの合計売上を算出します。
左右のグループの片方の売り上げを対象に、報酬が発生しますが、大半は売上が少ないほうが報酬に反映されます。
1段目の2人の会員が埋まると、仮に3人目の会員が登録したときに、自動的もしくは任意で2段目に配置するのがルールになります。
そのため、バイナリーの仕組みは、アップポジションを持つ人も左右どちらかにしか配置できないので、片方のグループはチーム全員で伸ばしていくのが基本になります。
上の図の通り、あなたが紹介を出さなくても、片方のグループはアップポジションの方が会員を勧誘することで、振り落としという形で自分の下に会員がつく状況があります。
このように、なかなか紹介を出せない人でも、片方のグループだけ自力で頑張れば報酬ができるので、比較的報酬発生までのハードルが低くなっています。
そういった事情もあってか、近年は8割近い会社が採用しているプランになります。
しかし、左右のうちどちらかしか報酬を得られないのが基本的な仕組みのため、報酬の対象が限定されることはデメリットです。
同じライン上の人たちと協力し合って組織を伸ばすため、イメージとしてチーム戦や団体戦ができると言われています。
メリット
- 左右両方に紹介が得意な人が入ると、収入が期待できる
- 片方のチームは自分の紹介者に協力して伸ばしてもらいやすい
デメリット
- 他人に頼りがちになりやすく、自立意識が芽生えにくい
- 左右どちらかが片伸びすると収入が入らない
各社の個性は「ボーナスプラン」に現れる
報酬プランは大きく分けて3種類しかないので、各社ともそんなに大きな違いはありません。
そのため、会社ごとに特徴的なボーナスプランを加えることで、独自の持ち味を生かした報酬プランを打ち出しています。
ボーナスの数は会社によってさまざまですが、ボーナスプランが多いからと言って稼げるわけではありません。
会員への還元を、会社の売り上げの何パーセントに設定するかは、会社側で綿密に練られて設定されています。
したがって、原資を上回る報酬は得ることができませんので、その原資からどれくらいもえらるかが重要になります。
逆に考えれば、ボーナスプランが多いほど、原資を分割するわけですから、報酬を得るための条件をいくつもクリアしないといけなくなるということです。
ボーナスプランが多いから稼げるよ!というのは正しい見方ではないため、用心しましょう。
また、MLM企業で共通したボーナスとして、タイトルボーナスがあげられます。
売り上げ実績に応じて与えられるボーナスで、タイトルボーナスを達成すると大きく収入が増えるため、会員はタイトルを指標にして目標を立てることがほとんどです。
なお、タイトルボーナスも会社によってタイトル名や必要な売り上げ実績、報酬の割合が異なりますので、一概にタイトルだけで収入を予測することはできません。
まとめ この記事が30秒で理解できる
今回は、ネットワークビジネス(MLM)で採用されている報酬プランについて「ブレイクアウェイ」「ユニレベル」「バイナリー」を解説しました。
このほかにも「ステアステップ」「マトリックス」等と呼ばれるシステムもありますが、基本は上記の3つを抑えておけば問題ありません。
ネットワークビジネスの報酬形態は特殊で、会社ごとに異なるため、他のビジネス経験がある人でも一度聞いただけで完全に理解できる人はほとんどいません。
ネットワークビジネスをはじめる際には、できるだけ収入を得るハードルが低く、比較的誰でもやりやすい再現性がある報酬プランが望ましいと思います。
今後ネットワークビジネスの報酬システムについて聞く機会があれば、ぜひ参考にしてみてください。