こんな悩みはありませんか?
- 夏の電気代が高くて困っている!節約したい
- エアコンを安く効果的に使いたい
- 除湿と冷房どっちがお得か知りたい
近年、猛暑日という言葉を耳にしたことはありませんか?
猛暑日とは、最高気温が35度以上の日のことを表しますが、気象庁のデータによると、猛暑日の年間日数は増えてきています。
最近30年間(1990~2019年)の平均年間日数(約2.3日)は、統計期間の最初の30年間(1910~1939 年)の平均年間日数(約0.8日)と比べて約2.9倍に増加しています。
引用:気象庁ホームページ
日本の夏がこれほどまでに暑いと、部屋でエアコンを使う方も多いでしょう。
しかし、それにより春や秋と比べて電気代が高くなってしまうので、「節約したい」と考える方も多いはずです。
ですが、ただ「エアコンを使わないようにする」では、熱中症や脱水症状などのリスクが高まるため、最適な方法とは言えません。
この記事では、電気代を抑えながら真夏でも快適に過ごせる、効率のいいエアコンの使い方を紹介します。
意識するだけで節約できるので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
目次
エアコンとは
まずエアコンとは、「エア・コンディショナー」あるいは「エアー・コンディショニング」「エアー・コンディション」の略で、室内の温度と湿度を調整するものです。
概要を説明すると当然のことのように聞こえますが、きちんとしたエアコンの仕組みを知っている人は、意外と少ないです。
エアコンの仕組みをきちんと知ることで、電気代を抑えやすくなります。
エアコンの仕組み
それは、部屋の中から熱を排出することで、空気中の熱が少なくなるからです。
では、どのように熱を部屋の中から排出するのでしょうか。
それは、室内にある室内機と、室外にある室外機で熱を排出しています。
室内機と室外機はパイプでつながっており、そのパイプで部屋の熱を外に排出しているのです。
多くの方は、室内機のことをエアコンだと認識していますが、室内機と室外機セットで1台のエアコンです。
さらに詳しく!
室内機と室外機をつなぐパイプには冷媒という物質があり、熱のみを外に排出します。
室内機から熱が冷媒によって運ばれ、室外機で熱を外に出し涼しい空気を送っているということです。
冷媒が熱を運ぶのを繰り返しているので部屋は涼しくなっているのですね。
エアコンにかかる電気代はいくらか
では、エアコンにかかる電気代の算出方法を紹介します。
エアコンの電気代を知るには、まず消費電力(W)を調べる必要があります。
消費電力は、エアコンの冷やす範囲によって変わります。エアコンの性能によって消費電力は異なるので、消費電力はカタログや説明書で確認してみてください。
それではエアコンにかかる1時間の電気代とエアコンにかかる1年間の電気代を計算します。
エアコンにかかる1時間の電気代
エアコンにかかる1時間の電気代はこのように計算します。
エアコンの消費電力(W)×電気代単価(大手電力会社の1時間平均単価27円(1kWhあたり))=1時間の電気代です。
ここがポイント!
1,000W=1kWなので、1時間の1kWhあたり平均単価27円は、「1時間あたりの1,000Wあたり平均単価27円」と考えることができます。
それでは、消費電力590Wのエアコンを使っている場合を例に出して、計算します。
590W×27/1,000=15.9円となります。
つまり、590Wのエアコンを1時間使用した時の電気代は、15.9円です。
エアコンを1時間使ったとして単純計算すると1ヶ月で477円(15.9×30日)になりますが、エアコンには最大電力と最小電力があります。
きちんとした料金を出すには、最大電力や最小電力について知ることが必要です。
最大電力と最小電力について
エアコンを1時間使った電気代が、単純計算でこのような結果になることは分かりましたが、エアコンには最大電力と最小電力というものがあります。
一定期間の中で、消費する電力が最も大きい時点が最大電力、その逆が最小電力です。
消費する電力の大きさは、基本的に室内温度とエアコン設定温度の差で決まります。
設定温度と室内温度の差が大きいと、それだけ大きな電力を使って室内を冷やさなければならないので、最大電力に近くなります。
さらに詳しく!
最小電力では3.24円、最大電力では33.75円です。
最大電力と最少電力では30円ほどの違いがあります。なるべく消費電力を抑えて使うといいことが分かります。
上手に冷房と除湿を使う方法
除湿には2つの種類がある!
まずはじめに除湿とは何かの説明をします。除湿とは湿度を下げる機能のことです。
ここがポイント!
冷房は「温度を下げる機能」で、除湿は「湿度を下げる機能」です。
実は、除湿には弱冷房除湿と再熱除湿の2種類があります。
下記にて弱冷房除湿と再熱除湿について説明します。
ここに注意!
再熱除湿の機能がないエアコンも一部あります。
弱冷房除湿とは
弱冷房除湿は、除湿機能ながらも微弱な冷房運転をすることで、室内の湿度を目標値まで下げる機能です。
じめじめとした湿度の高い空気を室内機で取り込み、湿度の低いさらさらとした空気を出します。
冷房や再熱除湿と比べて、最も消費電力が小さい機能です。
再熱除湿とは
再熱除湿は、室温はあまり変えずに室内の湿度を下げる機能です。
じめじめとした湿度の高い空気を室内機で取り込み、一気に室内の湿度を下げます。その際、室内温度も著しく下がるので、下がりすぎた室内温度を上げます。
冷やした空気を温めなおして風を送るため、消費電力が大きいです。弱冷房除湿よりも除湿量は多いですが、電気代は高くなります。
ここがポイント!
特に梅雨などの「低温多湿期」に利用することで、ぐんと湿度を抑えられ、効率よく室内を涼しくできます。
冷房と除湿ではどちらが電気代が安いの!?
説明した通り弱冷房除湿より再熱除湿のほうが消費電力が大きいため、より電気代がかかります。
冷房と比較しても、再熱除湿が最も消費電力が大きく、弱冷房除湿が最も消費電力が小さいです。つまり、冷房は2番目に消費電力が大きいということになります。
ここに注意!
弱冷房除湿は、梅雨の時期などの「低温多湿期」にはあまり効果を感じられません。微弱ながらも冷房機能を使用するので、室内温度と設定温度に大きな温度差がない場合、冷房がつかなくなるのです。
やるべき!エアコンの電気代を安くする方法
この章では、電気代を安く抑える方法を紹介します。
こまめにつけたり消したりしない
エアコンは、つけ始めに多くの電力を使います。そのため、こまめに何度も電源を消すより、つけっぱなしのほうが電気代が安くなる傾向があります。
水道やガスは、流しっぱなし、つけっぱなしにするとその分高くなりますが、エアコンはこまめに何度も消すよりつけっぱなしのほうが安いです。
もしあなたが、エアコンの稼働時間が少ないにもかかわらず何度も電源を消したりつけたりしているのであれば、あえてつけっぱなしにしてみたり、自動運転を使って部屋を急激に冷やさないようにして電力の消費を抑えることで電気代を安くできます。
設定温度を28℃にする
環境省が推奨しているエアコンの設定温度は、28℃です。
つけ始める時の設定温度を28℃にして、極力そのままの設定温度にしておきましょう。もしそれでも暑い場合は、なるべく消費電力を大きくしないためにも1℃ずつ設定温度を下げましょう。
設定温度を1℃上げるだけで、約70Wの消費電力削減になります。
弱冷房除湿を使う
除湿には2種類ありましたが弱冷房除湿を使うことで電気代を安くできます。部屋を急激に冷やすことはできませんが、温度と湿度を同時に下げられるので、体感としても効果的です。
冷房を使うほどではない時などに弱冷房除湿を使うことで、快適かつ電気代を抑えて過ごせます。
こまめにフィルター掃除をする
フィルターに詰まったごみやほこりのせいで冷房が弱まり、消費電力が大きくなります。
そのため、フィルターを掃除することで無駄な消費をなくせます。
また、それだけでなく、定期的に掃除をしてメンテナンスをすることで、エアコンを長持ちさせる効果もあります。
こまめに掃除をして、お得に使いましょう。
まとめ 30秒でこの記事が理解できる
この記事では、夏に使うエアコンの各機能や、なるべく電気代を抑えてエアコンを使う方法について解説しました。
電気代は消費電力によって大きく変わってくるので、適切な方法で消費電力をなるべく抑えることが最も大切です。
そのためには、冷房や弱冷房除湿、再熱除湿の各機能を理解する必要があります。
天候や気温、湿度に応じて、適切なエアコンの設定をしましょう。
除湿や冷房をうまく使いながらエアコンの電気代を安くするには、以下のことを守る必要があります。
- こまめにつけすぎない
- 設定温度を28℃にする
- 弱冷房除湿を使う
- こまめにフィルターを掃除する
誰でもできるので、ぜひ意識してやってみてくださいね!