税金

家の購入にかかる都市計画税とは?課税条件と計算方法について解説

こんな悩みはありませんか?

  • 都市計画税の課税条件や計算方法について知りたい
  • 都市計画税の軽減措置について知りたい
  • 都市計画税の支払い方法について知りたい

家の購入を考えている方は、購入時や購入後にかかる税金について知っておくべきです。固定資産税は購入後に毎年支払いが発生しますが、都市計画税も購入後に一部の方に課される税金です。

固定資産税についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

本記事ではどのような条件で都市計画税が課税されるのか、また計算方法や軽減措置について解説します。

都市計画税とは

都市計画税とは、毎年1月1日時点で不動産を所有している人に対して課される税金です。ただし、区域内の道路や下水道の整備などを行う都市計画事業・土地区画整理事業の費用に充てることを目的としているので、課税対象は市街化区域内の土地と家屋のみです。

家の購入予定地が市街化区域内であるかは次の方法で調べられます。

  • 自治体の窓口に確認する
  • 不動産会社に確認する
  • インターネットで調べる

上記の中で自治体の情報が最も正確です。中には都市計画マップを公開している自治体もあるので、役所に行く前にインターネットで下調べをすると良いでしょう。「都市計画図 〇〇市」などと検索すると調べられます。

また、物件資料も都市計画の記載があります。ネット上に公開されている物件情報には物件情報詳細欄の用途地域に書いてあることが多いです。

都市計画税が課税されるかどうかは、1月1日時点で不動産を所有しているかなので、1月2日に購入した場合は翌年から税金の支払いが始まります。

市街化区域とは

市街化区域とはすでに市街地である区域、または10年以内に市街化を計画している区域のことです。市街化区域内であれば大きな制限を受けることなく誰でも住宅を建てることができ、住宅の売買もしやすいです。また、公共交通機関などの生活インフラも整っているので生活に不便はないでしょう。

似たような言葉で市街化調整区域という区域があります。こちらは市街化区域とは逆で、市街化が進まないように開発が制限されています。農地や森林などの自然を守るために指定された区域です。原則、建物を建てることは許可されていません。

このような違いから市街化区域は固定資産税が高く、都市計画税も課されるので、住宅を建てる際はその土地が市街化区域かどうかを調べておきましょう。

都市計画税の計算方法

都市計画税は以下の式で求められます。

都市計画税 = 課税標準 × 標準税率

課税標準は固定資産税の課税台帳に登録されている土地と建物の価格を元に算出されます。固定資産税評価額のことと考えて良いです。

固定資産税評価額

固定資産税評価額は都市計画税の他に固定資産税・不動産取得税・登録免許税などを計算をする時の元になる価額です。土地や建物の評価額は、国が定めた固定資産評価基準に基づいて、各市町村(東京23区は各区)の資産税課が決定し、固定資産課税台帳に登録されます。評価額は3年に1回見直されるので、納税額も3年に1回変わります。最新の固定資産税評価額は以下の方法で確認できます。

  • 納税通知書を確認する
  • 固定資産課税台帳を閲覧する
  • 固定資産評価証明書を取得する

土地の固定資産税評価額は大体時価の70%を目安に定められています。1,000万円の土地であれば評価額は700万円程度になります。

建物は土地と違い経年劣化するものなので、劣化分も評価額に反映する必要があります。そこで「再建築費評点数」に「経年減点補正率」をかけた値で評価します。再建築費評点数とは評価の対象となる家屋を新築するために必要とされる建築費のことです。経年減点補正率とは、建築後の年数の経過によって発生する減価等を補正する割合です。建物の構造や種類によって補正率は異なります。

標準税率

都市計画税は市町村が課している地方税のため、具体的な税率は市町村により異なります。自治体のホームページから正確な税率をご確認ください。なお、都市計画税の標準税率は0.3%が上限と定められています。

 

計算例

時価1,000万円の土地にかかる都市計画税

課税標準は先ほど解説した通り700万円
標準税率は0.3%とする
都市計画税 = 700万円 × 0.3% = 2.1万円

 

都市計画税の軽減措置について

都市計画税にはある一定の要件を満たすことで軽減措置を受けられます。一定の要件は以下の通りです。

  • 住宅用の土地であること
  • 併用住宅の場合は1/4以上が居住用であること

住宅用の土地であれば、賃貸住宅でも問題ありません。

いずれかの要件を満たす場合、以下の軽減が適用されます。

  • 200㎡までの部分:固定資産税評価額 × 1/3
  • 200㎡を超える部分:固定資産税評価額 × 2/3

軽減措置を適用すると課税標準が下がるので、税額も抑えられます。ただし、固定資産税には建物と土地の両方に軽減措置がありますが、都市計画税には建物の軽減措置は存在しません。市町村によっては特例が設けられている場合があるかもしれません。

また、この軽減措置を受けるための申請は特にありません。市町村が手続きを行い、納税のタイミングで軽減された税額を通知してくれます。

都市計画税の支払い方法

毎年1月1日時点で不動産を所有している人に対して、5月〜6月頃に自治体から納付書が送付されます。送付後、各自治体の窓口や金融機関、郵便局、コンビニで支払い可能です。支払いは1年分を一括で支払うか、4回に分けて支払いことができます。分割払いの場合の納期は6月、9月、12月、2月です。

また、自治体によってはクレジットカードで支払うこともできます。ただし、クレジットカード払いではポイントが貯まる一方で、手数料も発生するので、現金払いとどちらがお得か確認しましょう。

都市計画税の納付書は固定資産税とひとまとめになっているので、固定資産税と合わせて支払います。

まとめ この記事が30秒で理解できる!

都市計画税とは毎年1月1日時点で市街化区域内に不動産を所有している人に対して課される税金です。市街化区域に不動産を所有していなければ、税金の支払いはありません。不動産がある地域が市街化区域かは、自治体の窓口や不動産会社、インターネットで確認できます。

都市計画税は以下の式で求められ、標準税率の上限は0.3%です。

都市計画税 = 課税標準 × 標準税率

最後に都市計画税と固定資産税の違いを表にまとめたので参考にしてください。

都市計画税固定資産税
課税対象資産市街化区域内の土地と建物固定資産(土地、建物、償却資産)
納税者1月1日時点で課税対象資産を所有する人1月1日時点で課税対象資産を所有する人
標準税率0.3%(上限)1.4%
課税標準固定資産税評価額固定資産税評価額
軽減措置土地に対する軽減措置あり土地と建物どちらにも軽減措置あり

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TKG

ライター未経験ながら2020年ブログ執筆開始。税金や就業規則の記事を担当しています。 とっつきにくい分野のため、わかりやすい言葉で解説することを心がけてます。

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