こんな悩みはありませんか?
- 電気代が一番やすくなる方法が知りたい!
- 電力自由化したけど東京電力に加入したままでいいの?
- 1人世帯、4人世帯だとどのプランが一番お得なの?
水道光熱費は、生活する限り、支払い続けれなければいけません。
とはいえ、毎月支払うのであれば少しでも削減したいと思うでしょう。
今回は、東京電力や関西電力と新電力では、どれほど電気料金が違うのか?どちらの方がお得なのか?について、電気料金の計算方法も交えながら解説します。
目次
電気料金とは?
大手電力会社の提供する電気料金プランの中で、最も一般的なプランが「従量電灯」と呼ばれるプランです。オール電化のご自宅でもでない限り、ほとんどの場合は従量電灯です。
従量電灯とは、毎月の電気料金が「電気の使用量」によって決まるプランを指します。
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従量電灯の電気料金は、大まかに分けて5つの要素で決まります。
- 基本料金
- 従量料金(電力量料金)
- 燃料費調整額
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金
- その他の割引
この中でもベースとなるのは、基本料金・従量料金の2つですが、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金などの金額も加味され、最終的な料金が算出されます。
基本料金+従量料金
基本料金とは、契約し続ける限り、必ず発生する電気料金です。
仮に、1か月間旅行に行って家を空けたとしても、基本料金はかかってしまいます。
その基本料金は、電力会社によって「アンペア制」「最低料金制」「基本料金なし」と、大まかに分けると3つのプランに分けることができます。
主要各社のプランは以下の通りです。
基本料金 | 電力会社(抜粋) |
---|---|
アンペア制 | 北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、九州電力 |
最低料金制 | 関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力 |
基本料金なし | Looopでんき、ソフトバンクでんき、楽天でんき、ピタでん |
アンペア制
アンペア制は、電力会社との契約したアンペア数によって基本料金が固定されている形式です。
東日本に住んでいる方のほとんどが、アンペア制です。
アンペアとは、電気の流れる量を表す単位です。電力会社との契約においては、どれだけの量の電気を「同時に」使えるのかを計るのに使用されます。
アンペア数が高ければ、同時に使用できる電力が高くなります。
契約中のアンペア数の調べ方は、分電盤の中にあるアンペアブレーカー、電力会社から送られてくる検針票・請求書で確認することができます。
分電盤の中にあるアンペアブレーカ―により契約中のアンペア数を調べる場合は、アンペアブレーカーの色や数字を確認してください。
色は契約の電力会社により異なります。色で確認したい場合は、契約中の電力会社にお問い合わせしてみましょう。
基本料金
東京電力 従量電灯Bの料金(2020年7月現在)
アンペア数 | 色 | 基本料金 |
10A | 赤 | 286円 |
15A | ピンク | 429円 |
20A | 黄色 | 572円 |
30A | 緑 | 858円 |
40A | 灰色 | 1,144円 |
50A | 茶色 | 1,430円 |
60A | 紫 | 1,716 円 |
目安としては、冷蔵庫2.5A、テレビ(液晶42型)2.1A、電子レンジ15A、IHジャー炊飯器13A、アイロン14A、ヘアードライヤー12Aなどです。熱を発する時に多くのアンペアが消費されるのがわかります。
保護者が電子レンジとIHジャーで食事の準備をしながら、お子さんがお風呂上りでヘアードライヤーを使った場合、それだけで32Aも消費します。
従量料金
従量部分に関しては。段階に応じて以下の従量料金がかかります。
使用料が増えていくと値段が上がっていく仕組みです。
東京電力 従量電灯Bの料金(2020年7月現在)
段階電力使用量 | 電力使用量 | 従量料金(1kWhあたり) |
第1段階 | ~120kWh | 19.88円 |
第2段階 | 120~300kWh | 26.48円 |
第3段階 | 300kWh~ | 30.57円 |
さらに詳しく!
1kWh(キロワットアワー)とは、1時間あたりにどれだけの電力を使用したかを表します。
例えば、40Wの証明を10時間使用すると、40W×10h=0.4kWh(400Wh)となります。
最低料金制
基本料金
最低料金制とはアンペア数に関係なく、電気の使用量によって基本料金が設定される仕組みです。
関西電力を例で出すと、2020年7月現在の最低料金は15kWhまでで341.02円です。
従量料金
アンペア制との大きな違いは、最低料金を超えた部分から、段階に応じて以下の従量料金がかかる点です。
関西電力の場合は、15kWhを超えた部分から課金されます。
関西電力 従量電灯Aの料金(2020年7月現在)
電力使用量 | 段階 | 従量料金(1kWhあたり) |
第1段階 | 15kWh~120kWh | 20.32円 |
第2段階 | 120kWh~300kWh | 25.80円 |
第3段階 | 300kWh~ | 29.29円 |
基本料金なし
2016年4月の電力自由化に伴い、新しくできたのが基本料金なしのプランです。
代表的な会社ですと、基本料金なしプランを最初にはじめた「Looopでんき」などがあります。
基本料金がないので、最初から従量料金となります。
Looopでんきの場合は、従量料金も使用量に応じ段階的に上がる訳ではなく、一律料金となります。
Looopでんきに乗り換え元の電力会社により、料金の条件が異なります。
Looopでんきの料金(2020年7月現在)
条件 | 従量料金(1kWhあたり) |
北海道電力からの乗り換え | 29.5円 |
東北電力からの乗り換え | 26.4円 |
東京電力からの乗り換え | 26.4円 |
中部電力からの乗り換え | 26.4円 |
北陸電力からの乗り換え | 21.3円 |
関西電力からの乗り換え | 22.4円 |
中国電力からの乗り換え | 24.4円 |
四国電力からの乗り換え | 24.4円 |
九州電力からの乗り換え | 23.4円 |
沖縄電力からの乗り換え | 27.0円 |
燃料費調整額
燃料費は経済情勢(為替レートや原油価格等)の影響を大きく受けることから、燃料費の変動を電気料金に反映させています。
原油・LNG・石炭それぞれの3か月間の貿易統計価格にもとづいて算定された毎月平均燃料価格と、平成24年1~3月平均の貿易統計価格にもとづいて算定した基準燃料価格との比較により算出された金額を電気料金に反映させます。
基準燃料価格と乖離が大きいほど、燃料費調整額として、電期料金に上乗せ(削減)される仕組みです。
再生可能エネルギー発電促進賦課金
太陽光や、風力、水力、地熱、バイオマス等の再生可能エネルギーにより発電した場合、その電力を電力会社が買い取る仕組みがあります。
それを「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」通称「FIT制度」と呼びます。
FIT制度では、家庭用太陽光発電設備(10kW未満)は10年間、地熱発電設備は15年間、産業用太陽光発電設備(10kW以上)および風力・水力・バイオマス発電設備は20年間、固定価格で買い取ることを義務付けており、電力会社が買い取った金額が、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」として受け取ることができます。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度については、太陽光発電投資を題材に詳しく解説しています。 続きを見る太陽光発電投資のメリット・デメリット|土地付き太陽光発電投資の仕組み徹底解説
料金シュミレーション
「アンペア制」「最低料金制」「最低料金なし」について比較をしてきました。
では、実際にどれくらい値段に差がでるのか、1ヶ月の「平均電力使用量」を例に出して計算します。
参考にするのは、2019年12月の「総務省統計データ」より算出した「平均電力使用量」です。
2019年12月 平均電力使用量
世帯数 | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人 | 6人以上 |
電気量 | 176kWh | 307kWh | 345kWh | 368kWh | 369kWh | 500kWh |
今回は1人世帯と、4人世帯で計算してみます。
各社の比較
関東と関西にわけてそれぞれを比較しました。
関東の比較
種別 | 電力会社 | 1人世帯(176kWh) | 4人世帯(368kWh) | ||
アンペア制 | 東京電力 | 4,700円 | ✖ | 10,374円 | ✖ |
基本料金なし | Looopでんき | 4,646円 | 〇 | 9,715円 | 〇 |
※基本料金、従量料金のみを単純に比較
※東京電力は、1人世帯「従量電灯B 30A」で計算、4人世帯「従量電灯B 40A」で計算
※Looopでんきには東京電力から乗り換え前提で計算
関西の比較
種別 | 電力会社 | 1人世帯(176kWh) | 4人世帯(368kWh) | ||
最低料金制 | 関西電力 | 3,919円 | 〇 | 9,064円 | ✖ |
基本料金なし | Looopでんき | 3,942円 | ✖ | 9,715円 | 〇 |
※基本料金、従量料金のみを単純に比較
※関西電力は、一般的な「従量電灯A」で計算
※Looopでんきには関西電力から乗り換え前提で計算
この結果から、関東の場合は1人世帯、4人世帯いずれも「基本料金なし」プランが安く、関西の場合は、1人世帯の場合は「最低料金制」プラン、4人世帯の場合は「基本料金なし」プランが安くなることがわかりました。
この結果から、家族で暮らしたり、使う電力が多い家計は、基本料金なしの新電力に切り替えることがおすすめといえます。
仮に、東京電力で4人世帯の場合、Looop電力に切り替えるだけで、1年間で7,908円も安くなります。
切り替えも簡単に済むので、是非検討してみては如何でしょうか?
Looop電力への切り替えを検討したい方は、↓こちらから詳細を確認してみてください。
まとめ 30秒でこの記事が理解できる!
電気料金の構成は、
- 基本料金
- 従量料金(電力量料金)
- 燃料費調整額
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金
- その他の割引
でした。
その中で、基本料金は大きく
- アンペア制
- 最低料金制
- 基本料金なし
の3つのプランに分類することができました。
関東と関西を例に電力プランを比較すると、関東では、1人世帯・4人世帯ともに「基本料金なし」の方が安く、関西では、1人世帯では「最低料金制」、4人世帯では「基本料金なし」が安いことがわかりました。
電気料金を安く済ませたい方は、新電力を中心とした「基本料金なし」プランへの切り替えをおすすめします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。